コルクはコルク樫という樫の木の樹皮から出来ています。
このコルク樫の世界一の産地、ポルトガルについてご紹介します。
ポルトガルは、日本の約4分の1の面積しかない小さな国です。人口は約9百万人のラテン民族。国中が波打つような起伏に富む丘の多い国で、首都リスボンも「七つの丘の町」と呼ばれています。
リスボン市街には、「アズレージョ」というポルトガル独特のタイル細工を施した藍一色の外装があちこちの建物で見られ、古くから人々に守られ受け継がれてきた街並みが今もなお残る国です。
そして、ご存知のようにコルクといえばポルトガル、と言われるほどコルクの産地としても有名です。
歴史や産業を大切に守り受け継ぐポルトガルは、コルクの森を守るための法律をいくつも作り、厳しく丁寧にコルク樫森林を管理しています。
傷つけたり伐採することは禁止。生長のため、木と木は6m間隔で植えられ、防火帯も作られます。森では新しい建物の建設も禁止され、良質なコルクを生み出すために、1本1本のコルクの木やコルク森林を法律で保護しています。
このように、ポルトガルでは、良質なコルクを長期的に生産し続けるために、国をあげて徹底的にコルクの森を守る体制を整えているのです。
コルク樫は、世界の中でも地中海沿岸のポルトガル、スペイン、フランス、イタリア、モロッコ、アルジェリア、チュニジアの7か国にだけ群生しており、その中で最もコルクの森の面積が多いのがポルトガルです。
ポルトガルのコルク樫森林の面積は世界の約30%。コルクの生産シェアは世界の約50%です。さらにコルク製品にいたってはおよそ75%の製造を担っています。
つまり、コルクが生育する近隣諸国から原材料としてポルトガルにコルクが集められ、ポルトガルで製品にされて輸出されていることになります。ポルトガルに高いコルク材生産技術がある証といえます。
コルクは、ワインの栓や建築物の内装・日用品に使われるだけではありません。コルクスタジオで販売しているコルクロール・コルクシート以外にも、こんな分野でポルトガル産のコルクが活躍しています。
宇宙産業 | 宇宙船の断熱材として活躍します。高い断熱力だけでなく、 超軽量であることが宇宙産業で活躍できる秘訣です。 |
自動車産業 | エンジン・ミッション、ガスケットにも使われます。 クッション性や耐久性の高いコルクならではの用途です。 |
建築/断熱材 | 防振材として利用されます。大きいコルク材は、橋梁やビルのコンクリートのジョイントや、空港・鉄道などの防振材などに利用されます。 |
ファッション | 衝撃緩和の特性を活かし、靴・草履に使われます。 また、コルクのスーツなど洋服にも仕上げることができます。 |
その他 | 花火や浮き輪、おもちゃやキッチングッズなど、コルクの特性を 生かし、様々なシーンで利用されています。 |
>> コルクの活用法